本気になれる目標が、ブレイクスルーへの起爆剤。「この仕事を“憧れの職業”にする」

本気になれる目標が、ブレイクスルーへの起爆剤。「この仕事を“憧れの職業”にする」

株式会社K-51インターナショナル

代表取締役 川崎 浩一 様

設立
2011年2月
資本金
500万円
従業員数
10名以下
事業内容
オーダーメイドスーツを軸にシャツやシューズ、小物、ヘアカットまでのトータルコーディネートを可能にする服飾関連の企画・販売事業を展開。アパレルの現場で培った長年の経験をもとに企業向け研修やイベントも実施。周囲から間違いなく褒められるワンランク上のコーディネートで顧客の人生を支える

バラバラな社員が一つになる目標が欲しい

御社の事業の特徴をお聞かせください。

川崎:スーツやシャツなどのオーダーメイド製品を中心に企画・販売しています。お客様は経営者や役職者などハイクラス層の方がメイン。存在感や影響力を引き出すスタイルをご提案します。

同時に美容室も経営していて、これは顧客と“つながり続ける仕組み”の一環です。一定金額以上のスーツを購入いただくとヘアカットが1年間無料。スーツの仕立てだけでは年に数回しかお会いできない方と、毎月お会いできます(笑)。

社員教育を徹底し、マナー研修はもちろん、アパレルの本場イタリアへ社員を現地視察させるなど一流の体験を積極的にさせることで、お客様にご満足いただく機会づくりをしています。

導入を検討いただいた際に、どんな課題をお持ちでしたか。

川崎:社員全員が同じ方向を向いていないというか、バラバラな感覚がありました。創業時に「売上30億の企業にする」と決め、毎朝の朝礼で口にしてはいました。でも本当に実現できそうかというと、絵に描いた餅の状態。それでは目標を置く意味がないですよね。

自分たちのレベルを上げる必要性を感じていたし、全員が本気になれる新たな目標が必要。ブレイクスルーへの起爆剤を求めていました。

今までにない高い目標が“希望”になる

その課題解決の手段として「すごい会議」を選ばれた理由を教えてください。

川崎:「すごい会議」は経営者仲間が何人か導入していて、評判が良かったんです。社員教育には以前から力を入れていたし、今の自分たちの力量では手に入らないものが手に入る気がする。そんな漠然とした期待から興味を持ちました。

他のコーチにも会われたそうですね。和田コーチとの契約の決め手は何でしたか。

川崎:トライアルという形でセッションを体験し、『これだ』と思える目標が生まれたことが1番大きかったかな。新たな目標は、会社として「1年半で売上を倍にする」こと。

自分たちだけではまず設定しない高い水準の目標です。でもそれができる気がしたし、やりたい。このメンバーで実現できれば大きな価値があると思ったんです。

「俺たちの会社」で行動が変わる

現在までに3回のセッションを終了し、どんな効果を感じていますか。

川崎:確実に前進しています。今までと同じことをしていては「倍の売上をつくる」のは不可能。目標からの逆算でKPIも明確になり、必然的に新たな取り組みが生まれます。例えば、新規顧客獲得の問題解決策としてSNSを本気でやると決め、専門のコンサルティングも入れました。

何よりみんなで決めた目標だから実行力が上がったんじゃないかな。達成への手段として機能していますよ。

コーチがこのプロジェクトを開始するにあたり、ポイントに置いたことは何でしたか。

和田:「チャレンジする」ということが、川崎さん以外のメンバーからも自然と生まれるような文脈をセットすることです。優れた経営者であっても一人の力には限界があり、高い目標を目指すにはメンバーの人材成長や一味同心となるチームづくりが必要。

開始から3ヶ月。僕が感じるのは、メンバーの方の「目標から逆算した行動」へのコミットメントが確かに強まっているということです。

セッションメンバーの方からはどんな反応がありましたか。

川崎:社員に挑戦させる風土は以前からあるので、楽しんでいるようです。

2回目のセッションが終わった頃かな。社員が「今までは『結局は社長の会社』と思っていたけど、『俺たちの会社』という感じがした。」と言っていたので、その変化だけでも価値があります。

どんな環境でも結果を出し続けるチームに

導入から半年後にどんな成果が出ていると最高ですか。また、そこに向けてどんな課題がありそうでしょうか。

川崎:大事なのは「このまま進めば目標達成が見える」というサイクルに乗れている状態です。数字の面でちゃんと結果が出ていること。

一方で、コロナ禍で外出制限がかかりスーツを着る機会が減っている上に、この状態がいつまで続くか分からないのが最大の難点。状況次第では目標の見直しも必要になるかもしれないし、新たな事業柱を考える必要性も出てくるかもしれません。

セッションメンバーの方への更なる期待を教えてください。

川崎:既に、以前よりも一人ひとりが他責でなくなった実感があって、そこは80〜90点をあげたい。でも「すごい会議」を自分たちの成長に上手く使うという点では、まだ50点くらい。伸び代だらけです。

社会環境がどうであれ、どんな状況でもしっかり変化に対応していけるチームにするのが理想。僕が指示するのでなく一緒に考え意思決定し、個々人が責任を持って行動できる人材になってほしい。

社長ご自身の変化への期待を教えてください。

川崎:僕が引っ張るだけでなく、もっと彼らに任せていく必要があると思っています。「言ったからには責任持ってやってね」「なんでやってないの」というコミュニケーションではなく「どうすればできる?」と僕自身がフォローし、育成できるようにマネジメントを変えていくことも必要ですね。

和田:川崎さんにとって、会議の意思決定は非常にエネルギーを使うものですし、時にはメンバーとの摩擦も生まれるハードな場です。ただ、判断に迷うときこそ「目標達成に向けてどちらが効果的か?」という問いを意思決定の基準に置き、引き続きぐいぐい進めていただきたいですね。

変わるべきは自分たち。“憧れの職業”にするために

和田コーチへの期待を教えてください。

川崎:あくまでも変わるべきは僕たち自身。僕たち次第だと思っているので、ある意味期待はないとも言えるのかな(笑)。

和田くんには、僕らがより良くなるための客観的なフィードバックを正しくしてほしい。僕らの組織を理解し、寄り添ってくれた上での意見が貴重なんです。力量を上げるために必要なことはどんどん吸収したいので、和田くんの知識経験をシェアしてください。

御社が描く、中長期的なビジョンをお聞かせください。

川崎:僕が社内で公言していることの一つは「アパレル業界で影響力を持つ企業になる」こと。「売上30億」という数字も、影響力に必要なベンチマークだと思っています。

僕はこの業界一筋。仕事に誇りを持っています。でも業界人気は低迷していて就職希望者も減っている。人材育成やキャリア研修などのサポートが不十分で、接客業での中長期的な達成実感が得にくい点が影響していると個人的には思います。変化や成長の喜びがなければモチベーションを保ち続けるのは誰でも難しいですよ。

でも弊社の社員を見ると、挑戦の機会さえあれば人はいくらでも成長できると分かる。人がイキイキと働くフィールドを体現することでアパレル業界をけん引し、この仕事を「憧れの職業」にする。それが僕の目指す未来です。

ありがとうございました。 

(取材日:2021年9月)